授業に集中するには○○をしよう

寒くなってきましたね。
コロナの感染もまた増えているので、体調管理に気をつけましょう。
先日のブログ(更新が少なくて申し訳ないです)を読んでくれた受験生は必死に勉強に励んでいることかと思います。
しかし、「勉強しているのになかなか頭に入らない!」とか「やる気があっても授業を聞いていたらすぐに眠くなる!」という悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。
もしかしたら、授業を聞いているときにちょっと工夫をするだけで集中しやすくなるかもしれません。

授業を受ける際、姿勢を正し、静かに落ち着いて授業を聞くことが理想とされています。
貧乏ゆすりや落書き、ペン回しなどは集中していない証拠のように扱われがちです。
しかし、私は「そうとも限らない」と思っています。

いつも書いているのですが、脳には酸素が必要で、血流が悪くなるとどうしても集中力が失われがちになります。
机に向かって前傾姿勢で勉強していると、首に負担がかかるなど姿勢に問題がある上に身体の動きが少ないので血流が悪くなってしまいます。

ある実験によると、頭が良い人の中に貧乏ゆすりをしている人が多かったそうです。
それは非常に理にかなっていて、貧乏ゆすりをすることで脳に酸素を送ろうとしているためだと考えられます。
貧乏ゆすりが足に生じるのは、足がポンプの役割をして血流を促しているからではないでしょうか。
特に、貧乏ゆすりをする際にはかかとが浮き、ふくらはぎに力が入ります。
ふくらはぎはポンプとして重要な部位なので、無意識に血流を良くしようとしている結果だと私は考えています。

また、「ひたすら書いてその紙は捨てる」という勉強法があります。
別に捨てなくてもいいのですが、綺麗にノートにまとめるという書き方とは根本的に異なります。
手を動かすことに重きを置いており、手を動かすことで集中力に関する前頭葉の活性化が生じます。

そういった点で、「赤シートで隠して考える勉強法」は私はオススメしません。
答えを考えるのは良いのですが、動作が少なく、形だけの勉強になりがちです。
赤シートで隠したとしても手を動かして紙に書くほうが良いです。

高齢者の方の認知症予防として、手先を使った作業をしたりしますよね?
手先を使うことは脳に良い刺激になるのです。
「ピアノを習わせると勉強が出来るようになる」という話も同様の根拠が考えられます。
勉強の効果を上げたいなら、手先を動かすようにしましょう。

そう考えると、授業中の落書きも悪い物とは言い切れません。
たしかに、落書きに集中して授業を聞かないのはNGですが(笑)
手先を動かすという点では、ペン回しも脳を活性化する効果があるとも言われています。

当然ですが、「学力が高い人の中には貧乏ゆすりや落書き、ペン回しをしている人がいる」という話であって、「貧乏ゆすりやペン回し、落書きをすると学力が上がる」と言っているわけではありません。
私は、勉強において重要なのは「どれだけ脳を活発に動かして記憶に残すか」だと考えており、そのための結果として貧乏ゆすりや落書き、ペン回しという行為が出ているなら、それは悪いことではないと思っている、ということです。

では、集中できない人はどうしたらいいか。
「貧乏ゆすりしてみよう!」とか「ペン回しを練習してみよう!」と考えたら、意識がそちらに向かうので本末転倒です(笑)意識的に行えることで、他者にも迷惑がかからず、授業への集中力を増すならば、「とにかく書く」に尽きると思います。
やる気が出なくても、書いているうちに「作業興奮」という作用によってやる気が出てくることも期待できます。
板書を写す、穴埋めを書くだけでは絶対的に手を動かす作業が少なすぎます。授業が終わって、「手が疲れたな」と最近感じましたか?
まだまだ余力はあるはずです。
授業中に浮かんだ疑問や感想、先生が話していたポイント、なんでも書きましょう。

たとえば、ComSで生徒に日本史の指導をする際は、「学んでいて思ったこと、分かりにくいなら『分かりにくい!』でもいいからとにかく書こう」と伝えています。
少しでも書く量を増やすことで脳を活発にする狙いもありますし、感情をそのまま残すことで偏桃体(感情によって活発に働き、記憶に影響する場所)の動きも活動的にすることが目的です。

ただ受動的に「書かされているだけの人」と、目的をもって能動的に「書こうとしている人」の差。
>1回の授業ごとの差は、積み重なれば大きなものになるのではないでしょうか。
是非ためしてみてください。