模試は信用するな!

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受験生の皆さんにとって模試は、唯一自分の実力を数値化して把握できるものではないでしょうか。偏差値の上下や志望校の判定で一喜一憂するのは当然のことです。ただ、模試を絶対的な指標のように扱うのは非常に危険です。というより、そもそも模試で分かることは、あくまでひとつの観点からの評価でしかないです。

模試というものは、大手予備校やベネッセなどの企業が作り、全国の多くの学生が受けることでデータを集め、成績を相対的に評価しています。受験生でなくても、模試が近づいてきたら模試の対策をしたり、人によっては模試の過去問をやって点数を上げようとします。

しかし、模試はあくまで「模試」でしかないです。塾や予備校でも模試の結果で受験指導を行いますし、学校でも模試の判定から志望校などの面談を行うことも多いです。

ただ、私の意見としては、模試の結果で学力を測ったり、志望校を決定するのは非常に危険です。例えば私立大学志望者の場合、主に記述模試の結果を参考にして学習の進捗状況を確認します。しかしながら、私立大学は同じような偏差値帯の大学であっても、試験の傾向は千差万別であり、偏差値が届いているからといって合格できるほど甘くはありません。逆に、私もそうでしたが、E判定であっても合格することも多々あります。そのポイントは模試の偏差値ではなく、「各大学の傾向の分析と対策をどれだけ行ったか」にあります。

例えば、関西大学は入試の問題の難易度が同レベルの大学に比べて簡単です。そのため、高い得点を取る必要があり、基礎的な内容を徹底的に覚えこむ必要があります。それに対し、関西学院大学は一般的なイメージの通り、高い英語力が必要とされます。近い偏差値帯であっても、対策は全く異なるということです。小ネタですが、関西大学は合格最低点が低いというデータが出ていますが、独特な得点調整を行っているからです。実際には高い得点率を要求されるので、関西大学を志望する人は注意してください。

そもそも近年の私立大学ではマーク形式の問題が多いので、記述模試で能力を測ったところであまり意味はないのです。分かりやすく例えると、スポーツテストで評価が良いからと言って、野球やサッカーが上手いかは分からないということです。スポーツテストから分かることは、身体機能が優れているか否か。しかし、個々のスポーツで求められるのはそのスポーツに特化した能力です。ボール投げや握力は素晴らしいけれども、身体がかたい人はダンスには向いていないでしょうし、逆に長距離走が得意だけど筋力が足りない人は相撲に向いていないかもしれません。

私が受験生に口酸っぱく言っているのは、「とにかく過去問をやる」ことです。今の自分が全く志望校に届いていなくてもいいです。自分が目指すゴールを知って、そのためには何が必要でどうすれば近づけるのかを分析してほしいのです。最近はYou Tubeなどで志望校に必要な参考書や問題集のルートの紹介が流行っていますが、そんなルートを追っているだけでは伸びないです。塾で「難関私大コース」とか受けているだけで安心するのも危険です。あなたの脳内がどのような状態かは、あなた自身が一番よく分かる。つまり、何が必要で何が不必要かを自分で判断しなければ無駄な時間を使うことになるのです。最近の自分を振り返って、塾で指示されたことやとりあえず必要だと思った参考書や問題集に追われて、ゴールを見すえる時間がなかった人は、これを機に改めましょう。

長々と私立大学志望者の話を書きましたが、国公立大学志望者も同様に過去問を重視して自分の実力を自分で分析してもらいたいです。二次試験で何の科目でどのような力が問われるか、そもそも共通テストと二次試験の配分はどうなっていて、全体を通してどの科目を優先的に勉強すべきか、きちんと計画を立ててください。ただ、国公立志望の人は共通テストに対応したマーク形式の模試は良い指標になるでしょう。

今年度はセンター試験が廃止され、共通テストに変わるので対策に困っている学生が非常に多いです。でも当然、それを言い訳に勉強を蔑ろにして成績は伸びません。「ピンチはチャンス」という言葉がありますが、まさにその通りで、今年は全受験生にとってピンチなのです。だから迷わずに努力した人間は結果が得られやすい。

具体的な対策としては、センター試験の過去問を秋からしっかりやりこみましょう。試行調査の内容を踏まえると、共通テストに変わっても大枠はほとんど変わらないと言えます。英語が長文のみになったり、色んな科目で問題文が長くなりますが、例年のセンター試験と同様に、基礎的な知識を叩き込めば十分に対応できます。また、本番で想定外に難しかったとしても、それは全受験生にとって等しく難しいので問題ありません。一番の問題は、不安に思って今すべきことを疎かにすることです。努力しなかった人に結果は出ません。その際、以前の記事で書いたように満遍なくやるのではなく、しっかりと配点や傾向に合わせて対策するようにしましょう。

模試は、受験生にとって安心材料でも不安材料でもあります。ただ、今回書いたように、模試はあくまで一観点から測った学力を相対化しているものであり、あなた自身の学力を表しているわけではないということを覚えておいてください。

本日のポイント

・模試は、ある観点における学力を測っているだけ。

・私大志望はとにかく過去問をやって分析する。全く解けなくてもいいから、何が出来て何が出来ないかを明確にすることで学習の効果を高める。

・国公立志望は共通テスト模試だけ気にしていい。でも不安だとか言い訳せずにセンターの過去問をしっかりやりこんで、自分の能力を分析しながら勉強に励んでほしい。二次試験を見すえて過去問は必ず早めにやっておく。

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