おととい、林先生の「日曜日の初耳学」で、私が敬愛する森岡毅さんがインタビューを受けていました。
私が敬愛する方は2人いて、ひとりは脳科学者の池谷裕二先生。そしてもうひとりが、USJを復活させた日本を代表するマーケターの森岡毅氏です。また、この方のご著書はどれも面白く熱意にあふれていて、就職を考える際にはぜひ読んでいただければ何か活路が見いだせるのではないかと思います。
今回のインタビューはYouTubeでも見れるので是非、というか絶対に見てください!
特に学生のみなさんにこそ見ていただきたい。
ということで、少しだけ仕事について学生のみなさんに向けて書きます。
私が約8年にわたって学習を指導してきた中で、大きな問題だと考えていることがあります。
それは、「将来のビジョンを非常に狭いものでしかとらえていない学生が多い」ということです。確かに、この地域では想像できる職業が少なく、安定した収入が期待できるものとなるとさらに少ない選択肢の中から選ぶ必要があるように感じるのは分かります。
しかし、社会ってもっと広くて自由で、無限に近いようなグラデーションがあると思うんです。働き方や生き方って、そんな定型化できないものなんです。
例えば、私の職業って何でしょうか?
「塾をやっているから塾講師」とも言えそうですが、基本的に講義はしていません。でも質問対応をしたり、解説をするので勉強を教えてはいます。勉強の計画を立てたり、受験戦略を考えたりもします。教室を経営していますから経営者でもありますが、はっきり言ってその点ではポンコツです(笑)
自分でもComSの説明をするのに苦労しますし、職業欄は基本的に「自営業」とだけ書きます。
「仕事」や「労働」と考えると、多くの人は雇われている状態を思い浮かべます。
しかし近年、YouTuberをはじめとするインフルエンサーやフリーランス、副業をする人が増えています。先日のブログにもつながりますが、「多様性を認める社会」になるにつれて働き方が変化しているということです。好きな仕事はお給料が安いから、もう一つ稼げる仕事をするという方も多いようです。
私が学生の皆さんに言いたいことは「幸福な生活というのは簡単に定義できるものではない」ということです。お金があっても忙しくて不幸に感じる人もいますし、貧しいのに毎日笑顔で幸せな人もいてるんです。
そもそも労働の目的は何か。幸せに暮らすためではないですか?それならばその幸せな生活が何なのか、働く目的を明確にすべきだと思うんです。
この動画の中で、「日本人は自分を平均化しようとする」という話があります。本当にその通りで、それは非常に危険な傾向です。
平均化してしまうということは、「他の人に代替可能」ということです。たとえば資格の要る仕事のお給料が高いのはなぜでしょうか?簡単に替えがきかないからです。モノの価格と同様に、社会では給料も「希少性」が関係してきます。ダイヤモンドの輝きとガラスの輝きの違いなんて素人には分かりません。でも価格が違うのはダイヤモンドがそれだけ希少だからです。ガラスのように大量に存在するなら綺麗だろうが安いんです。つまり平均的で凡庸であればあるほど価値が下がるということです。「自分は特別だ」なんて思わなくていいんです。ただ、自分をもっと知って、どんな時に喜びを感じて、どんなことで人の役に立てるのか。それをとことん考えないと、これから先の時代では生きづらくなるのではないでしょうか。
そんな凡庸な人間にならないためにも、このインタビューは勉強時間を削ってでも見てもらいたいなと思います。