他の人と差をつけるために

新年度が始まり、1か月が経ちました。

「高校生活は頑張る!」と意気込んでいた1年生、「今年こそ頑張りたい」と思う2年生、「いよいよ受験生だ!」と危機感を持っている3年生が多いと思います。

今回は頑張りたいと思っている人のために、「他の人と差をつけるための秘訣」について書いていきます。

勉強だけでなく、スポーツでも、将来就職したあとでも活かせる考え方だと思いますので、最後までお付き合いください。

 

結論から言うと、他の人と差をつける秘訣は、「他の人と違う行動をすること」です。

当たり前と言えば当たり前ですが、ここから具体的に掘り下げていきます。

 

大学進学において、国公立や難関私立を目指す人はもちろんですが、自分にとって少しレベルが高い大学を目指すのが基本となります。

当然ながら、それまでと同じ過ごし方をしていては届かないので、みんな塾に通うなどして気合を入れるのが普通です。

しかし、それでは全く足りていません。

田辺高校を例にして考えてみましょう。

 

田辺高校の偏差値は概ね53くらいです。

単純に考えれば、普通に過ごしていると偏差値50くらいの大学に行けるように思えるかもしれません。

しかし、偏差値というものは進学を志す人達が受けた模試の結果から算出されるので、高校の偏差値と大学の偏差値では全く意味が異なります。

今年、大学に進学したのは約57%でした。

高校生全体の中から、進学に向けて勉強する人たちだけに絞って算出されるのが大学の偏差値なので、高校の偏差値よりも数値は低くなってしまいます。

要するに、高校の偏差値が50そこそこの高校の「普通」で過ごすと、大学の偏差値としては45やそれよりも低い大学にしか届かないということになります。

にもかかわらず、田辺高校で考えると国公立や難関私立への進学を目指す生徒が多いです。

国公立大学や難関私立大学がどれだけ狭き門なのかも分からず、気づいた時には手遅れなんて高校生もたくさん見てきました。

つまり、「あなたのまわりの環境は、目指すものに対して全く足りていない」ということを自覚しなければいけないんです。

 

スポーツでも同様で、弱小高校の練習レベルを基準に「おれ、頑張ってる!」とか思っても強豪校に勝てるようなレベルにはなりません。

これは社会人の仕事も同じで、まわりの人と同じ量の仕事を同じようにこなしても、秀でた結果も出ないし評価をされることもあり得ません。

「他の人よりも優れた成績を残したい」とか、「まわりに差をつけたい」と思うなら、絶対にまわりと違うことをしなければいけないんです。

有名な大学に行ける一握りの人になりたいのに、やってることは普通なんだったら届くわけがないです。

大学受験指導の仕事をしてきて、ここを理解していない学生が非常に多いと感じています。

自分のまわりの環境からはみ出すことをせず、自分にとって楽な基準のなかで「頑張ってる」と自己満足していても、その先の結果は当然厳しいものになります。

 

では、どのようにまわりと違うことをするのか。

単に突飛な行動をしても全く意味がありません。

答えはシンプルで、「量と質」です。

周囲よりも圧倒的な量をこなし、周囲よりもより深く考えること。

勉強にしてもスポーツにしても仕事にしても、全て脳が処理している限り「思考すること」はとても重要です。

そしてそれを、単なる「意識する」というだけでなく「行動に移す」というレベルにすることが大切です。

 

野球部なら、素振りの時に相手ピッチャーとその球筋をイメージしながら一振り一振り丁寧に振ること。

サッカーなら、ディフェンダーを想定して重心をしっかり動かすようなフェイントを意識すること。

これを何も考えずに作業的にこなしても上達するわけなんてありません。

でも、何も考えずに素振りしまくる人も、形だけのドリブル練習をしている人もめちゃくちゃ多いですよね。

僕自身、バスケ部だった頃はドリブル練習についていくだけで精一杯だったので、試合でドリブルするのが下手でよく取られていました。

また、「おれは意識してる」と考えるだけでなく、実際に振り方を変えたり大きくフェイントをしなければ身体は覚えません。

「やってるつもり」じゃなくて、きちんと行動し続ける人だけが大きな成長を得られるんです。

 

勉強も同じで、その問題で問われていること、解くポイント、そのために必要な知識を意識して解かなければ、何度も同じ問題でつまずくことになってしまいます。

頭で意識するだけでなく、考えたことをノートに書いたり、学んだポイントをメモしなければ行動は変わらず、結果に結びつきません。

例えば、「計算ミスをしないように丁寧にする!」じゃなくて、「計算ミスをしても見逃さないために、式変形ごとにきちんと式を書く」という行動にすることが重要です。

 

形として机に向かって勉強していることに満足しているような人と同じ過ごし方をしていてもダメです。

だからこそ、しっかりとまわりの人達を見回して、「みんなこういう勉強方法をしてるなぁ。」とか、「この参考書流行ってるなぁ。」と分析したうえで、その普通からさらに一段上の勉強を考えることが大切なんです。

これまで、国公立医学部をはじめとして難しい大学に進学する学生を何人も見てきましたが、みんな圧倒的な学習量と、しっかり深いところまで考えるということは共通していました。

 

まずは、自分にとっての当たり前を捨てること。

そして、当たり前の基準を、志望校や成績など目標とする結果から設定しなおして、日々の行動そのものを変えることを意識しましょう。

行動が変わらなければ結果は変わりません。

「ダイエット頑張る!」と言っても行動そのものに大した変化がないなら、当然痩せませんし続きませんね。

まわりの普通を飛び越えて、ちょっとやりすぎくらいのつもりで目標に向かって頑張ってください!